久々にハードSF読んだら思いのほか読むのに苦労した。


主人公キリと元恋人チェルシーの別れのシーンが最高。

大脳半球切除術の結果他人との「共感」を失い、他者を分析して生きてきたキリ。
彼は「統合者」として、システムの外側から内容を理解することなく全体を把握する能力を身に付けている。
そんな彼が死の間際の恋人からの連絡を受けたが、彼はチェルシーの声を聞くばかりで何も言葉をかけることができないまま終りを迎える。

彼は何百万もの事例を調査し、彼女にかける言葉を探していたが、事例の中にチェルシーはいない。
その中にある言葉は全て彼女以外の他者に向けて発されたもので、そんな陳腐な決まり文句、常套句を彼女に向けるのは侮辱でしかないと考えた彼は何も言うことができなかったのだ。

普段僕自身が抱えているストレスを非常に似ていたので、主人公に自分を重ね合わせつつ読めた。
「自分の言葉」で話す練習に感想文を書いていこう……。

コメント

tyler
2014年1月6日17:08

はじめまして、コメントありがとうございます。私もSF好きで神保町でサンリオ文庫あさったりしています。しかし、読むペースが年々スローになっているので最近の作品まで辿りつけておりません。ぼちぼち拝見させていただきます

無糖派層
2014年1月6日19:23

>tylerさん
コメントありがとうございます。tylerさんの日記には見てない面白そうな映画のレビューたくさんされてるので参考にしながら観て行こうとおもいます!
tylerさんの日記にあったユーライアヒープやAtheistなんかのHR/HMも好物です。

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